特許非特許のデータソースからテクノロジ開発の傾向を分析および予測

特許非特許のデータソースからテクノロジ開発の傾向を分析および予測

知的財産開発プログラムの支援を受けて、情報技術研究所(ベトナム科学技術アカデミー)の研究者は、「特許や非特許のソースから科学技術の現状を分析し、傾向を予測するためのシステム」の構築に成功しました。本記事では、特許データと非特許データを活用することの重要性と、ベトナムが構築した分析予測システムの利点を紹介します。

 

科学技術の分析と予測が必要なのはなぜですか?

 

世界は第4次産業革命(インダストリーレボリューション4.0)の極めて重要な段階にあり、生産方法が根本的に変化し、まったく新しい可能性が生まれ、世界の政治的、社会的、経済的などに大きな影響を与えています。 科学技術開発への投資、技術会社の買収と専門家の奪い合いなど、科学技術分野の国々間の競争は熾烈です。

科学技術に遅れをとっている発展途上国は、特に人工知能、ナノマテリアル、5Gなどの新技術分野において、先進国に大きく遅れをとってリスクに直面しています。…このギャップを埋めるには、やるべきことがたくさんありますが、確かに科学技術が飛躍的に進歩することが不可欠でしょう。科学技術の潜在力を強化するために、国の創造性は真に「最優先の国家政策」と見なされなければなりません。

テクノロジーに適切な方向、適切な焦点で投資し、効率を最大化するために、各国は競争力すべき立場を見つけ、将来的に長期的に投資すべき技術を指摘する必要があります。科学技術に関する情報を収集し、分析・予測という業務は、上記のタスクを実行するために不可欠な要素の1つです。

多くの専門家は、正しいアプローチで世界と地域の技術に追いつかなければ、ベトナムは科学技術おいてさらに遅れる可能性、社会的不平等、労働力過剰などという課題に直面するだろうと言います。科学技術予測分析の重要性を認識し、2020年までの国家技術革新プログラム(2011年10月5日付の決定No. 677 / QD-TTgで首相によって承認された)は、技術マップの構築、技術革新ロードマップを含む18の主要な任務を概説しました。ベトナムは必ずしも最先端の最新技術を必要としないが、国の現状に最も適した技術を必要とするため、技術分析は適切な意思決定の基礎でもある。

国家レベルで利益をもたらすだけでなく、企業にとって、テクノロジー分析と予測は、経営者の立場では高い経済的利益をもたらすテクノロジー製品に関する投資決定を見つけて行うのにも役立ちます。個人の場合、データ分析ツールは、適切で効果的な研究戦略と方向性を見つけるのに役立ちます。

 

科学技術の情報はどこからきたのでしょうか。

 

科学技術の情報は、特許と研究論文の2つの主要な情報源から得られます。

特許は、自然法則を適用することによって特定の問題を解決するための製品でまたはプロセスの形での技術的解決策です。特許は、発明者または特許所有者に与えられた特権の証明です。しかし、ほとんどの国には、一定期間後に発明の内容が公表され、誰もが参照して使用できるという規制があります。最近の調査によると、世界の科学技術情報の最大80%が特許文書に記載されており、創造的な成果の90%以上が特許文書に記載されています。

研究論文も科学技術情報の特に重要な情報源と見なされています。他人が違法に商品化するのを防ぐ法的に保護された文書である特許とは異なり、研究論文ほとんどは、保護されていない新しい科学的アイデアまたはプロセスの結果に関するレポートです。研究論文は、特許の最初のステップ、基礎および前提と見なすことができます。研究論文の発表の数が多い国では、特許の数も同様に多くなります。

 

科学技術の現状分析・開発動向予測システムについて

 

2016年から2020年までの知的財産開発プログラムの枠組みの中で、情報技術研究所(ベトナム科学技術アカデミー)は、「特許や非特許のソースから科学技術の現状を分析し、傾向を予測するためのシステム」の構築を任されています。使命は、特許および非特許(研究論文など)のソースからの科学技術情報を利用および分析するために、企業の機関および組織に適用できる非常に実用的なシステムを構築することです。

システムを構築するために、担当チームは、世界およびベトナムの既存のデータソースの調査、および評価を実施し、外国の高度な特許情報分析システムを参考および学習しました。同時に、人工知能、自然言語処理、ビッグデータ処理などの高度な技術を適用してシステムを開発します。システムは、次の主な結果と機能を実現しました。

 

 

第一、欧州特許庁(EPO)の特許データ、ベトナムの特許データ、ベトナムの特許保護データ、世界の科学研究論文データなど、さまざまなソースからビッグデータを収集して処理する機能ができ、柔軟で簡単かつ正確な情報検索をサポートします。

第二に、システムは、時間、国、発明者、科学者、組織、企業などの多次元で多様な情報の分析および評価チャートを提供し、テクノロジー発展の傾向、価値の高い優れた発明、テクノロジートレンドをリードする国および組織、各テクノロジーセクターの発明者などを特定するのに役立ちます。

第三に、このシステムは、潜在的な競争相手を特定するために、ユーザーが興味を持っている技術に関連する特許所有者及び発明者を検索することができます。各競合企業に関する情報は、競合企業のプロファイルを形成するために集約されます。この機能は、競合企業の特許数、市場シェア、IPC(国際特許分類)などの情報を提供して、テクノロジーセクターの研究開発活動の概要を作成するのに役立ちます。

第四に、このシステムにより、特許内容の重複を迅速に特定し、競合企業の特許と比較し、特許の新規性を特定および評価することができます。これは、知的財産特許局の専門家にとって、ある特許出願申請が他の特許を侵害する可能性があるかどうかを判断する際に、特に有用な機能です。

第五に、このシステムは、外国の保護期間が終了した技術、またはベトナムで保護に登録されていない技術をはじめ、特許の世界ソースの検索をサポートして、開拓用のアクセスするように国内企業に紹介することができます。この機能は、時には、利益よりも何倍も高い罰金が科せられる企業が著作権侵害のリスクを回避するのにも役立ちます。

本プロジェクトは、求められたタスクのすべての内容を成功に実現し、思ったより上回ったとも言えます。このシステムは多くのテストを経て、実際に使用できるようになりました。知的財産特許局の職員を含む専門家によると、このシステムは同じ種類の外国システムと負けないそうです。

このシステムは、大学、研究機関、科学管理機関、科学技術組織、企業などに適用できます。幹部、科学技術政策立案者、発明家、研究者、企業、知的財産特許の専門家、そしてテクノロジーへの興味のある人など、システムのユーザー対象は多様です。

 

本システムの課題と大規模化の可能性について

 

システムは実際に使用する準備ができていますが、ユーザーに接触するための製品の宣伝は、現在も多くの困難に直面しています。さらに、顧客へのサービスを拡大するために、システム操作および顧客を支援するエンジニアのチームも必要です…これらの業務は、チームの財源および人的資源をはるかに超える大きなコストを必要とします。

さらに、テクノロジーを適用するシステムが実際に正常に運用されるように、ユーザーからのフィードバック、コメントを収集および分析し、それによって必要な修正や更新を行うのに役立つ十分な時間が必要です。巨額の投資を伴う同種の外国システムは、長い間に市場に浸透しているため、このプロジェクトのような新製品よりもはるかに競争上の優位性があります。

 

 

何よりもまず、システム機能の問題です。システムの基本的な機能は外国製品と完全に同等ですが、システムの技術分析予測の需要性を応答性を高めるためにアップグレード、改善、補足すべきな部品はまだたくさんあります。たとえば、特許を分類する機能については、ユーザーの知識とニーズをより身近に理解しやすくするために、現在の非常に複雑な分類システムIPCを使用する代わりに、研究チームは最初にディープラーニングテクノロジーを本プロジェクトに導入しています。成功すれば、特許景観分析の機能とシステムの競争力が新たなレベルに引き上げられます。現在の世界のTOP特許分析システムも、この機能を改善するのに努力しています。次は、ベトナムの各業界と分野の技術マップと技術ロードマップの構築をサポートするためのシステムを活用することです。これには、各業界や分野により適したシステムを専門化し、業界や市場データ、国内技術現状、技術ギャップ、国内の研究開発能力と統合する必要があります。

 

上記の主な理由により、システムがますますユーザーの需要を満たす同時にように、世界の特許分析製品との競争力を高めるための新しい分析機能の改善、アップグレード、および追加を継続することができるように、研究チームは、科学技術省および知的財産開発プログラムからのサポートを望んでいます。

 

 

 

出典:

https://a.vjst.vn/vjsta/view-file/4140